■祖父の願いをかなえたい…66年後に卒業証書
藤崎町の棟方多卦志さんへ29日、常盤小学校から卒業証書が授与された。昭和9年、卒業まで数ヶ月を残して通学を断念せざるを得なかった棟方さんにとって卒業証書は生涯の望み。「何と言っていいか分からないほどの感激でいっぱい」と感謝を繰り返した。
棟方さんは若松尋常高等小学校に通っていたが、昭和9年、家庭の事情から通学を断念。サハリンへ渡り、炭鉱などで働いた。昭和19年に帰郷、旧国鉄に定年まで勤めた。
尊敬する祖父の願いをかなえてあげたいと、孫の亜乃さんは今年6月、手紙を出して卒業証書の授与を打診。同校は「一生懸命働いてきた姿は、人生の先輩として卒業に十分値する」と決めた。
体育館で本格的な形式で行われ、約66年前に受け取るはずだった念願の卒業証書を手に棟方さんは感謝の言葉を繰り返し、子や孫、ひ孫と喜びを分かち合った。
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